2022年10月13日に、静岡県小山町の県道『ふじあざみライン』で観光バスが横転する事故がありました。
バスには乗客・乗員あわせて36人が乗っていて、このうち70代の女性1人が死亡、女性6人が大けが、28人が軽傷を負いました。
なぜ今回の事故は起きてしまったのでしょうか?
そこで今回は、美杉観光バスのふじあざみラインバス横転事故原因はフェード現象?詳しい状況まとめと題して
- 美杉観光バスのふじあざみラインバス横転事故の詳しい状況
- 美杉観光バスのふじあざみラインバス横転事故原因5つ
こちらの内容をお届けしていこうと思います。
それでは早速お伝えしていきます!
美杉観光バスのふじあざみラインバス横転事故の詳しい状況まとめ

バスの左前面が大破し運転席側を下に横転してしまっています。
道路脇の土が激しくえぐられている事から、かなりの衝撃だったと伺えます。
一体なぜこのような事故が起きてしまったのでしょうか?
詳しく状況をお伝えしていこうと思います。
美杉観光バスのふじあざみラインバス横転事故は、2022年10月13日の午前11時50分頃に起きました。
現場は、富士山5合目に続く静岡県小山町の県道、片側1車線の『ふじあざみライン』のくだりで、馬返しバス停近くの緩やかなカーブの先でした。
旅行会社『クラブツーリズム』が主催する、埼玉県内から富士山や駿河湾などを巡るバスツアー中でした。
当時バスには乗客・乗員あわせて36人が乗っていて、このうち70代の女性1人が死亡、女性6人が大けが、28人が軽傷を負いました。
このツアーのバスを運行していたのは、バス会社『美杉観光バス』の野口祐太容疑者(26)で過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕されています。
他の車などを巻き込まず単独の事故でした。
70代の女性1人が亡くなってしまった、痛ましい事故ですね。
当時のバスの速度(スピード)などは、現在わかっていません。
分かり次第すぐに追記をしようと思います。
一体、美杉観光バスのふじあざみラインバス横転事故理由は、なんだったのでしょうか?
美杉観光バスのふじあざみラインバス横転事故原因はフェード現象?

美杉観光バスのふじあざみラインバス横転事故原因は5つ考えられます。
- バス運転手の野口祐太容疑者の体調不良
- 雨によるスリップ事故
- 道路の状態による事故
- バスのブレーキの故障
- フェード現象やペーパーロック現象
一つずつ詳しく見ていきましょう。
バス運転手の野口祐太容疑者の体調不良
まず1つ目は、バスを運転手していた野口祐太容疑者の体調不良や注意力の低下です。
もちろん、人が運転をしているので可能性は0ではありません。
ですが、運行会社の美杉観光バスが運行前チェックを実施していて、野口祐太容疑者に体調不良やアルコールチェックには問題は無かった事が分かっています。
なので、可能性は低そうです。
道路の状態による事故
事故原因理由の2つ目は、道路の状態による事故です。
事故の現場となる前の道路は新しく舗装がされていて、事故現場となった馬返しバス停近くの緩やかなカーブの部分は道路状態があまりよくありませんでした。
なので、ブレーキが効きづらくカーブに突っ込んでしまった可能性はあります。
雨によるスリップ事故
事故原因理由の3つ目は、雨によるスリップ事故です。
事故当時、路面は雨により濡れていたそうです。
ただ、運転をしていた野口祐太容疑者は事故前添乗員に『ブレーキが効かない』と話していたとの事なので、雨によるスリップ事故の可能性は低そうです。
バスのブレーキの故障
事故原因理由の4つ目は、バスのブレーキ故障です。
運行会社の美杉観光バスによりますと、当該バスは7月に車検を実施していて問題は無かったそうです。
また、富士山5合目までは、問題なく走行しています。
なので、事故原因の可能性は低そうです。
しかし、ふじあざみラインの道路脇は土砂や岩、植物などが生えていて、簡単に舗装された道路に流れ込んできそうです。
雨により流れ込んできた土砂に乗り上げ、ブレーキ部品が破損し減速できずカーブに突っ込んでしまった可能性はありそうです。
フェード現象やペーパーロック現象
事故原因理由の5つ目は、フェード現象やペーパーロック現象です。
フェード現象とは、下り坂などで長時間ブレーキを使用する事によりブレーキが効かなくなる現象の事です。
フットブレーキを使いすぎるとブレーキパッドが非常に高熱になり、摩擦材の熱分解で発生したガス膜がブレーキローターの間にはさまることで摩擦力が減りブレーキの効きが悪くなるのが要因です。
2013年に大分県で起きた大型観光バスの路外転落事故も、フットブレーキの多用によりフェード現象が起きブレーキが過熱して効かなくなったことが原因でした。
ペーパーロック現象もまた、下り坂などで長時間ブレーキを使用する事によりブレーキが効かなくなる現象の事です。
ペーパーロック現象とは、フットブレーキを使いすぎると、ブレーキ廻りの摩擦熱がブレーキフルード(ブレーキオイル)に伝わって沸騰し気泡が発生してしまうのが要因です。
気泡が発生すると、ブレーキペダルによって発生した油圧がブレーキフルードに伝わらず、ブレーキが効かなくなってしまうのです。
今回の美杉観光バスのふじあざみラインバス横転事故原因は、野口祐太容疑者が事故直前、添乗員に『ブレーキが効かない』と話していたとの事なので、このフェード現象やペーパーロック現象の可能性がかなり高そうです。
亡くなってしまった方のご冥福を、心よりお祈りいたします。
※2022年10月27日追記
2022年10月27日に、運転手の男性立会いのもと実況見分が行われました。
運転手の男と出発地点の須走口5合目からバスが横転した現場まで移動しながら、路面やバスが乗り上げたのり面の痕跡などを見て、どのあたりからブレーキが利かなくなったのかや、ギアを切り替えた地点などを1時間半にわたり確認し、事故に至った原因を詳しく調べました。
※2022年11月2日追記
静岡県警は車両を検証した結果、『フェード現象』が原因とみられると発表しました。
県警によりますと、検証の結果、観光バスのブレーキ部分のドラムとブレーキシューに焼けた跡がみられたということです。
また、検証時にシフトレバーはニュートラルに入っていて、ドライブレコーダーからは走行中に運転手がサイドブレーキをかけた様子などが映っていたということです。
一方、衝突時のスピードが制限速度の3倍となる約90キロだったことも検証で明らかになっています。


コメント